カバードコール戦略

保有している塩漬け株などを利用して個別株式コールオプションの売りを行う合成戦略です。短期的に株価が下がりそうな場合に有効な手法で期日までに株価が下がるか変化なしという場合に収益を得ることができる戦略です。空売りとの違い(利点)は「下がらない場合」でも収益が得られる点です。

売れない塩漬け株を利用してオプションの「売り」戦略

カバードコール戦略は、現物株式とオプションの「売り」を組み合わせた投資戦略です。

オプション取引における「売り」は利益は限定されるものの損失は無限大という取引です。オプション取引においてはリスクの高い取引となります。
ただし、カバードコール戦略の場合、保有する現物株と組み合わせることにより損失が発生した場合でも一定に抑えることができるという特徴があります。

なお、オプションの売りだけを行うことを「裸売り」などと言います。裸売りは場合によって大変投機的な投資となりますのでご注意ください。

 

カバードコール戦略とは

さて、カバードコールというのは、保有する有価証券の現物買い、当該有価証券の株式オプションのコール売りを組み合わせた合成戦略となります。

例としてA社株式とA社の個別株式オプションという例で説明します。

A社株式は現在1株9000円で取引されているとします。この株式を購入します。すると、損益グラフは下記のようになります。

 

この状況で、同じ株数をプレミアム100円で9250円でコール売りのポジションをとるとします。すると下記のような損益グラフが追加されます。

株価が9250円より高くなるまでは100円のプレミアムが得られ、それ以降の金額になると損失が出てくるというものです。

この二つの現物買いと、コールオプションの売りを同数量投資した場合の合成損益グラフを描写すると下記のようになります。

コール売りの権利行使価格まで、現物買いの損益グラフが+100円される形になります。そのため、株価下落における損益分岐点は8900円にまで下落してくれます。

一方で、権利行使価格である9250円以上になると、コール売りが権利行使される形となります。しかしながら、権利行使価格以上になり権利行使された場合であっても、、現物買いのポジションからは原資産価格が上昇することにより利益が出て、損失を100%相殺することができます。

現物買いだけをする場合と比較すると、損失を100円分(プレミアム分)減らすことができます。一方で最大利益を350円までに限定してしまう形となります。

 

カバードコール戦略の投資的意味

極端な上昇による利益を放棄する代わりに、一定のプレミアムを受け取ることができます。

基本的に、株価の上昇期待はあるもののそこまで大きく上昇するとは考えていない場合に有効となるオプション戦略です。また、中長期には上昇するとみているものの、短期的には値下がりする可能性もあるとみているような場合にも有効となる戦略です。

なお、上昇期待の幅は売るコールオプションの金額によって左右させることができます。
9250円でのコール売りよりも9500円でのコール売りの方が現物買いによって得られる最大利益は増えますが、受け取ることができるプレミアムは減少します。

逆に、9000円でのコール売りは受け取れるプレミアムは大きくなりますが、値上がりによるメリットをほとんど打ち消してしまいます。

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