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先物取引と注文・決済の方法

先物取引の仕組みは解説しましたが、具体的にどのようにして先物取引が行われているのか?ということについて解説します。まずは、基本である注文の方法と買った(売った)先物の決済の方法について分かりやすく解説していきます。

先物取引での注文方法について

まず、先物取引は「ある商品」を「将来の一定期日」に「今現在取り決めた価格」で取引するものということは「先物取引とは」で説明しました。

先物取引の「買い」と「売り」

先物取引では、「買い」と「売り」の二つの取引のやり方があります。専門用語では買いを「ロング」、売りを「ショート」といいます。また、先物取引である商品を買っている状態を「ロング(買い)ポジション」、売っている状態を「ショート(売り)ポジション」ともいいます。また、日本語では「建て玉(たてぎょく」とも呼ばれます。
このあたりの「ロング(買い)」「ショート(売り)」「ポジション(建て玉)」という言葉はかなり頻繁に使われますので、しっかりと意味を理解しておきましょう。

また、買い建てした(または売り建てした)価格のことを「約定価格(やくじょうかかく)」といいます。

ある商品「A」の先物取引を考えます。このAの半年後の先物価格が1個10万円だとします。その場合のロングとショートは以下のような取引になります。

買い(ロング)
この商品A1個を半年後に10万円で買うという取引。売り手(ショートポジション)を持つ人から商品A1個を10万円で買うことができる。約定価格10万円のロング。

売り(ショート)
この商品A1個を半年後に10万円で売るという取引。買い手(ロングポジション)を持つ人に商品A1個を10万円で売ることができる。株でいう空売りのようなもの。約定価格10万円のショート。

 

先物取引の注文単位「枚」について

あまり耳慣れない単位ですが、先物取引の場合購入単位はすべて「枚」であらわされます。「A」という商品を1枚買うというように用います。
この「枚」についてですが、取引する対象によって単位がことなります。
たとえば、日経平均先物取引ミニの場合1枚は100倍を意味しています。仮に日経平均株価が9000円だとしたら、1枚の取引単位は9000円×100=90万円となります。つまり、日経平均先物miniで9000円で3枚ロングという場合は、9000円×3×100=270万円分の投資ということになります。

 

先物取引と「証拠金・保証金」について

先物取引では「証拠金や保証金」という言葉がでてきます。先ほどの例(日経平均先物取引ミニ)で考えていきます。先物取引では、取引をする金額の全額を用意する必要はありません。その取引金額の最低でも1/20を用意しておけば取引をすることができます。
先ほどの例でいえば、270万円分の日経平均株価の先物を買うために、証券会社へ預けておく資金は270万円÷20=13万5千円ということになります。この13.5万円のことを「証拠金」や「保証金」と呼びます。

 

先物取引の決済方法について

先物取引は一定の期日(期限・正しくは限月(げんげつ)といいます)までに「決済」をする必要があります。決済というのは先物取引における取引を履行(実行する)ことです。
この取引の履行には大きく「実物取引」と「精算取引」の2種類があります。

実物取引
実際に上記の取引を「現物・実物」を使って取引するというもの。上記例であれば、買いポジションの場合は商品Aを1個10万円で買い、売りポジションの人は商品Aを1個10万円で売る必要があります。
この場合、先物取引の買い手は「現物商品」を受け取り、売り手は「現物商品」を買い手に売る必要があります。ただし、実際にこの実物取引を行う場合は実際に商品をやり取りする必要があります。
現実的にはこの「実際に商品をやり取りすること」が面倒であるため、下記のような「精算取引」を行うのが一般的です。

精算取引・差金決済
精算取引というのは、「先物取引により決めた売買価格を現在の価格で精算する」というものです。たとえば、先ほどの例でいえば、商品A1個を10万円で売るというショートポジションを持っている人は、期限日の商品Aの実際価格との差額で精算するというものです。期限日の商品Aの価格が11万円なら、11万円と10万円の差額である1万円を先物取引の買い手に支払います。逆に、商品Aの価格が9万円の場合差額の1万円を受け取るというものです。
このようにすることで、実際に商品を動かすことなく金銭だけで取引をすることができます。また、株価指数の先物取引のように「実体」がない商品の先物取引の精算には「差金決済」のみしか行われません。

また、精算取引は、期限前には「反対売買」という形で決済をすることもできます。この場合、先物取引で買った金額と現在の先物価格との差額をやりとりすることになります。

なお、精算取引により発生する損益の金額の計算方法については「先物取引で発生する損益(利益と損失)」で詳しく説明していますのでそちらを参照してください。

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